ブログ、蟹鍋の裏です。 誰がなんて言おうと裏です。 表には出せない卑猥なものから、 個人的に身内に見られると恥ずかしい読み物などを置いていこうと思います。 絵茶でハジケすぎた場合もこちらに。 たぶん更新頻度は少なめ。
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第6節
○無垢な愚か者○





???「冗談です」



唐突。
その単語しか当てはまらない短い言葉。
思考が追いつかない。


アカシア「じゃあ何だ?」

???「ふふ・・・単刀直入で良い質問ですね」


クスクスと笑いながら銃をしまう。
戦意は本当にないようだ。


アカシア「さっきから同じ質問しかしてねぇよ」

???「まぁ良いでしょう。こちらも単刀直入に言わせて貰いますから。
    私はあなたの護衛のために博士が設計したガイノイド・・・」


バサリと音をたててマントが外れる。
月明かりを背にした影は女性。
月光をまとうように揺らぎ、


???「名前はリースです。よろしくお願いします」

アカシア「・・・・・・・・・」


身じろぎ一つしない。
何も言わず、真っ直ぐ見据える。
電力が復旧して、相手の顔がよく見えるようになった。

綺麗な女性。
それがアカシアの第一印象。
光に映える長い金色の長髪。
外国人のように見えるがどこか日本的で整った顔立ち。
女性としては平均的と言えるだろう体躯。
その全てが美しかった。

しかしこの女はまがい物。
人が作り出した偶像に過ぎないと、アカシアは考えた。
世間のガイノイドという非人に対する認識はそういうものだった。
いや、もっと酷いかもしれない。



リース「・・・どうしました?」

アカシア「どうもしてない。警戒はしているが」

リース「信用は・・・されてないみたいですね」

アカシア「当たり前だ。いきなり護衛のためのガイノイドですとか言われて
     警戒しないほうがどうかしている。
     そもそも何で俺が護衛されるんだっつーの」

リース「解りませんか・・・?」

アカシア「ああ解らん。俺が護衛される理由も、誰が狙っているのかも」



本当に心当たりはない。



リース「私を開発したのは高野木法隆博士・・・あなたの父親です。
    夜叉グループ第3支社のビルを爆破したのも高野木博士。
    そして、博士のこの行動で被害を受けた夜叉グループは
    アカシアさん・・・あなたを狙い、刺客を放つでしょう」

アカシア「ちょっと待て、なんで俺が狙われるんだ!?」

リース「博士の親族だからです」

アカシア「理由になってない!」

リース「・・・夜叉グループは博士の開発ディスクを狙っているようでした。
    博士が亡くなった今、ディスクを持っている可能性が一番高いのは
    あなたなんですよ。アカシアさん」

アカシア「親父は持ってなかったのかよ?」

リース「例え博士が持っていたとしても、
    あの爆発でディスクが無事なはずありません」

アカシア「・・・そうか。でも会社の奴らは残念だろうな。
     俺はそんなもん持ってないからな」



ちょっと嫌味な感じで言う。
目の前のリースとかいうガイノイドがその刺客とも限らないから。



リース「その発言こそ残念です。むしろアカシアさんの頭が残念です」

アカシア「喧嘩売ってんのか?」

リース「夜叉グループはそんなこと関係無しにあなたを消します。
    ナノでもマイクロでも情報が漏れたらいけませんから」

アカシア「・・・・・・殺されるのか?」

リース「いえ、秘密の施設で拷問を受けます。
    真実を話すまでゴキブリが天井までビッシリついた部屋に
    ぶち込まれ、そのあとミミズ風呂に入れさせられます」

アカシア「う・・・・・・!」



吐きそうになるくらい嫌な拷問。
アカシアはしかめっ面で気持ち悪い想像に耐えた。



アカシア「・・・っ!
     さっきから・・・ふざけるなよ・・・!!」

リース「至って真面目です。
    あ、拷問が終わったら頚動脈を縄で絞められて殺されますから」

アカシア「そういうことはもう少しオブラートに包め・・・
     何にせよ犯罪者の息子ってだけで、しかも俺の知らないところで
     命を狙われたんじゃたまったもんじゃない。
     大方そのディスクもろくな物じゃないんだろ」

リース「とんでもない物であることは確かです。
    解っているのは軍事目的に使用されるということだけです」

アカシア「本当にとんでもないな・・・あの糞親父め」



リースは少し「思案」して口を開いた。
まるで話すべきことか迷ったかのように。



リース「・・・博士は爆破事件を起こす前から会社に目を付けられていました。
    何日も缶詰にされて開発作業をさせられたのです。
    その開発が人に良くないものだと気付いた時、
    限界に近づいた博士は状況を打開するために
    「あるもの」を作り始めました。
    開発に必要な物だと偽って、少しずつ作ったのです」



一言一言確認するかのように、
アカシアに教え込むかのように、
昔話でもするかのように、遠い目で話を続けた。



リース「・・・そのあるものが私です」

アカシア「状況を・・・打開?」

リース「私を夜叉グループから逃がし、
    自らの技術を封印するために自殺しました。
    爆破は、いたちの最後っ屁だと言っていました。」



もっと格好良い言い回しがあっただろうに・・・
と思ったが、やっぱり格好つけた言い方は聞いてるほうが恥ずかしい。
撤回しておこうと、アカシアは人知れず思った。



リース「博士はディスクと共にプロフィール、家族関係、経歴など、
    自己に関するあらゆるものを破壊しました。
    ですから、アカシアさんに害が及ぶことはないと思いますが、
    安全のために、私をここに向かわせたのです。
    ・・・とても心配していました」

アカシア「親父のこと・・・無責任とか、
     家族のことを全然考えてないやつだとばかり思ってたけど・・・
     ・・・・・・・・・何だかんだで・・・ちゃんと親だったんだな」



リース「感動のシーンですか?泣きますか?泣いちゃいますか?」

アカシア「お前のおかげで泣かずにすんだよ。ありがとうこの野郎」



リース「まぁ博士の遺言通り、護衛をさせて頂きますがよろしいですね?」

アカシア「勝手にすれb・・・」

リース「それではこれからこの部屋でご厄介になります。
    よろしくお願いしますねアカシアさん」

アカシア「ちょっと待て。何でこの部屋なんだ?」

リース「それが護衛に最適だからです。
    まるで恋人のように肩身寄せて離れませんからそのつもりで」

アカシア「やめれ」



本気で嫌な顔をした表情は、傍目から見るとちょっと滑稽だった。



リース「なんでもやりますから」

アカシア「なんでも・・・?」

リース「あ、食いつきましたね。
    はっ! まさかHな要求をしてくるつも・・・」



スパーン!!!



リース「ど、どこからハリセンを・・・
    一瞬でツッコミの間合いに入ってくるあたり素質が・・・」

アカシア「ふざけてたらもう一発叩くぞ?
     リースだっけか、お前家事できるか? 掃除洗濯」

リース「それなりには。人に仕えるのがアンドロイドですからね」

アカシア「家事全般をやってくれるというのならここにいても良いぞ。
     俺は料理以外の家事が出来ないからな」



そう、アカシアは家事が出来ない。
炊事は出来るが、その他もろもろの家事はてんで駄目だった。



リース「ですが・・・」



周りを見渡すが、無駄なものがほとんど出てない机。
ピカピカの床。
整頓された本棚。
綺麗に畳まれている衣類。



リース「言うほど汚くない気がします」



むしろ生活感がほとんどなかった。
家事が駄目という割には不自然なほど綺麗だ。



アカシア「それは昨日、舞がやってくれたからだ」

リース「舞さん・・・?どちら様でしょうか?」

アカシア「幼馴染だ。ただの」

リース「・・・そうですか」

アカシア「週1で来て掃除とか手伝ってくれたりしてるんだ。
     でもこれであいつに迷惑をかけないで済むな。
     ・・・昔のこともあるし、もう迷惑は・・・・・・・・・」

リース「昔のことって何ですか?」

アカシア「いや・・・なんでもない・・・・・・ん? もうこんな時間か・・・」



リース「お腹が空きました」

アカシア「お前アンドロイドだろうが」

リース「空気と食品をエネルギーにするタイプですから。
    オイルは燃費と地球環境に悪くて・・・
    時代は空気と食物のハイブリットですよ」

アカシア「お前は車か」



リース「コンビニ弁当はそんなに美味しくありませんでしたし」

アカシア「俺のじゃねーか!? いつの間に!!?」

リース「停電中、アカシアさんが考え込んでいる間に。
    冷めると勿体なかったので、私が美味しく頂きました」

アカシア「さっき美味しくないとか言ってなかったか?」

リース「お腹が空いていればあんなものでも美味しく感じるものです」

アカシア「・・・・・・カップ麺食おうっと」

リース「スルーしないでください」

アカシア「お前カップヌードルで大丈夫か?」

リース「スルーしないでください」

アカシア「つってもこれしかないから我慢してくれ」

リース「スルーしないでください」

アカシア「ほいこれ。お湯は入れといたからな」

リース「スルーしn(以下略)」



スパーン!!



アカシア「解ったから! 聞いてやるから!!
     ・・・で、何が言いたい?」

リース「何でしたっけ?」

アカシア「シバクぞ」

リース「あ、カップヌードルの話でしたよね?」

アカシア「ちょっと飛んだぞ」

リース「カップの中に小さいヌードのお姉さんが入っていて、
    お湯を入れて蓋をすると3分で等身大に・・・」

アカシア「増えるワカメか」

リース「それを色んな意味で食べるんですよね?」

アカシア「そんな漢のロマンアイテムはいらん」

リース「想い想われてる私がいますからね。大丈夫ですよ!
    ガイノイドは基本的に性交も出来るように設計されてますから」

アカシア「いつ俺とお前がそんな仲になった?
     それにそんな情報いらねえよ」

リース「え? 体が目的じゃなかったんですか!?」

アカシア「違うって言ってんだろうが!
     3分たったからさっさと食え!!」

リース「わーおいしそー。ご馳走ですねー(棒読み)」

アカシア「いらないなら食べないで良いんだぞ?
     あとわざとらしく言うな。殺意が沸く」



家庭にいるアンドロイドは普通、感情を制御されている。
人をけなすことなく、誰にでも優しく、笑顔を絶やすことがない。
だがアカシアの目の前にいるこのガイノイド・・・リースは、
間違いなくアカシアを馬鹿にしている。
少なくともアカシアはそう感じた。



リース「美味しい!!!!」

アカシア「頼むから夜中に大声を出すのは止めてくれ。
     あとビックリするから突然大声出すな」

リース「だって美味しいんですもん。
    こんな美味しい食べ物がこの世に存在してるだなんて!
    生まれて初めてですよ。感動です!
    ・・・まだ一年も生きてないんですけどね。」

アカシア「・・・・・・語るのは良いけど早く食べないと伸びるぞ~」

リース「あ、そうでした。ずるずる」



こいつのほうが馬鹿なんじゃないかとアカシアは思った。
こういう受け答えをしている時は、色々考えないで済む。
それはアカシアにとって助けであり、
同時に自分の考えから逃げるだけの行為だった。

リースの姿は、本当に幼いころの自分に似ていた。
親が再婚する前の自分。
まだ明るい性格の自分。
何も知らなかった自分。

もしこいつがあの頃の自分と同じなら、
こいつは自分にとって見たくもない過去の一歩手前にいる。

何かの拍子で簡単に道を踏み外してしまう。



アカシア(その拍子がこれから起こるのだとしたら、こいつはとんでもなく)









おろかだ。























○後書○

第一章終わったぁぁああ!!

コメディ始まりました。
ここに来るまでが長かったなぁ・・・
いや、拙者がサボってたのが悪いんですが(苦笑)
その分ちょっと長く書いて見ました。
本当に長い。
途中で投げ出さず、読んでもらえればなぁと思います。


さて、コメディが始まったのは良いですが、
大体のギャグパートはほとんど会話で成り立ってます。
テンポを良くする為ですが、周りの状況が解り辛くなるという
弱点があります。
非常に読み辛い形式でもあると思いますが、拙者にはこれが限界です。
すみません。


さて、この二人を一つ屋根の下に住まわせることに成功したわけだし、
これからは心置きなくギャグに走れる!
ぶっちゃけ真面目な部分とふざけた部分でかなり落差あります。
そこも理解していただけるとありがたいなぁ。


第2章は舞ちゃんを掘り下げて行こうと思います。
ヒロインと思わせておいて実は準ヒロインの彼女。
出来るだけ魅力的な子にしてあげたいなぁと思います。




それでは皆さんさようなら~

しばらくさようなら。
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第5節
○月の影、光の風○





コンビニで買ってきた弁当を、自宅で食べているアカシア。
彼は軽く凹んでいた。
帰ってから戸棚にカップラーメンがあることに気付いたからだった。
だが買ってしまった(しかも温めてもらった)弁当は
どうすることもできないので、食べるしかなかった。

アカシア(もっとよく確認しとくんだった。
     親父といい、あの女といい、今日は厄日だ…)

簡素な弁当に箸をつける。
その時、ふと気付いたことがあった。

アカシア「そういや、親父の会社って何で爆発したんだろう?」



アカシアの父、高野木法隆(ほうりゅう)は技術者だった。
何よりも次世代の技術の開発に力を注ぐ男だった。
その崇高な理念と技術力を見出され、
夜叉グループ開発部のトップにまで上り詰めた。

もちろんそんな男を恨むものも少なくはない。
が、法隆は会社によって手厚く保護されている。
安全すぎるくらい整った環境と、アカシアは以前に聞いていた。

アカシア「まぁ、そのせいで家にほとんど帰って来なかったけど…」

ビルが崩れ去るほどの爆発は、開発じゃまず起きない。
何かがおかしかった。



アカシア「…調べてみるか。とりあえずニュースはどう言ってんだろう」

テレビのスイッチを入れて、チャンネルを変える。
ちょうどやっていたニュースを3,4分みてると、
『夜叉グループ第3支社ビル爆発』の特集が始まった。


『えー11月18日未明、大手開発企業の夜叉グループのビルが、
 何者かの手によって爆破されるという事件がおこりました』

アカシア「ちょうど始まるところか…」

『被害にあったのは夜叉グループ第3支社で、
 主にロボット工学を担当していた部署でした。
 日本のほとんどのアンドロイドやバイオロイドは
 この第3支社製で、世界でもトップのシェアを誇ります。
 爆発はかなり大規模なものだったらしく、
 ビルとその周辺は見る影もありません。
 夜叉グループは様々な商業でトップに上り詰めた巨大企業でした。
 それ故、他社からの妨害工作、またはテロだろうと、専門家は指摘しま…』

ぷつん

と、いきなりテレビの電源がきれた。
いや、テレビだけじゃなく、部屋の電気類が全部きれたのだ。
電灯も、冷蔵庫も。
光は窓から差し込んでくる月明かりのみ。

アカシア「…なんだ? 停電か?」

その声は誰に問うた訳でもなく、ただの独り言。
月明かりがやけに明るく見える。

アカシア(こんなことで慌ててもしょうがない…か。
     しかし爆発は本当だったのか。
     でも原因が疑問だな…)

以前、アカシアは法隆から会社のことを聞いていた。
最近の巨大企業はビルの壁が二重以上になっており、
その壁の間にバリアが張ってあるのだ。と。
数年前に完成した技術で、夜叉グループが最初に使用した企業だった。
バリアを張ることは企業にとって一種のステイタスで、
大企業と中小企業を分ける目安にもなっている。
夜叉グループは最新式の高性能バリアを五重に張っているはずだった。

アカシア「他社からの妨害工作にしては明らかにやりすぎ…
     だからといってテロという線は無理がある…
     夜叉グループはセキュリティが厳重だから
     爆弾を持ち込むのも不可能だし…
     そしてバリアの存在を無視したかのような爆発…」

アカシアはいつの間にか声を出しながら考えていた。

アカシア「親父の会社は内部から爆破されたとみて間違いない。
     中に入れるのは社員などの関係者のみ。
     爆弾が持ち込めない社内…」

結論に辿り着こうとしている。
そのことを実感し、自然と鼓動が早くなる。
解けなかったパズルをスラスラと解いていけるような興奮。
それとともに、アカシアは何か嫌な予感もしていた。

アカシア「きっと中で作ったんだ…
     部品を少しずつ持ち込めば怪しまれない。
     さらにあれだけ大きな規模の爆発だ。
     どう見ても並みの爆薬の量じゃない…
     いくらなんでも爆弾事態はそんなに大きくないはずだ。
     バリア発生装置の出力も使ったと考えられるな。
     それが出来るのはエンジニア…それもトップクラスの…!」

ここまで考えて、アカシアは自分が言おうとしていることを理解し、
またそれと同時に否定をしようとした。
何故ならアカシアの知る限り、そんなことが出来るのは一人しかいない。

アカシア「…仮にこの推理が正しかったとして、理由が解らない…
     一体何のために…」

その時、締め切ったはずの部屋に風が吹いた。
窓から、月明かりを背にした一つの影。
それは、月光をまとうように動き、

???「考えたところで、今のあなたの情報ではそれ以上解らないでしょう」

アカシア「っ!?」

話す。
女性だろうか。
機械のように冷たく、人のように温かい声。
フード付きのマントを被っていて顔が良く見えない。
若干の逆光のせいでもあるだろう。

???「ですが推理はほぼ正解…見事です」

おそらく微笑んでいるんだろうか。
明らかに安心しきったような声色だった。

アカシア「…お前は誰だ?」

その言葉に、一瞬驚いたような素振りをしたようだったが…

アカシア「再度聞く、お前は誰だ?」

多少思案するような無言の時間の後、
右手をマントから出した。
その右手は変形し、戦闘型アンドロイドによく見られるタイプの
腕部内臓小銃を出現させた。
そしてその右手が段々と上へ…

???「簡単に説明しましょう」

挿絵1



銃口を、向けた。

???「あなたを殺すための…刺客です」























○後書○

流石に長いんで2つに分けました。
そしたらちょっと良いところで分けられたじゃないの。
ノートに書いた原案とは別の方向に進んでるから書いてて楽しいです。
何回も言ってますが、真面目なのは最初だけなので。
次回からは確実にコメディになる。


そういやもう表のほうで言っちゃったけど、
ヒロインの名前はリースさんです。
金髪美人です(笑)
あの髪型は拙者の理想が詰まってます。
後ろで結ってるのが好きなんです。

キョン「実は俺ポニーテール萌えなんだ」

と同じことだと思います(例え悪っ)
ほら、後ろで結うのって結構機能的じゃない?
機能美というか、ぶっちゃけ一番描きやすいだけなんですけど。


好きな髪型も語りましたし、そろそろさよならのお時間です。
次回も楽しみにして頂けるとありがたいなぁ。
それでは!
アカシア

アカシア

蒼い目以外は普通の人っぽいです。
ただ髪の毛がちょっと長い。

あと舞台設定的にしょうがないのでこんな格好です。
今現在、物語の中では秋~冬です。
普通に寒い時期、地域です。

第4節
○光の中と闇の中○




あれからしばらく、アカシアはボーっとしていた。
何も考えられなかったわけじゃない。
むしろ、考えることは多かった。
それでもボーっとしていたのは、単に何も考えたくなかったからだった。
時計の針はもう午後9時を刺していた。
かなりの時間、何もしなかったようだ。

(流石に腹が減ってきたな… 何か作るか)

ダルそうに動き出すアカシア。
怠慢な挙動で冷蔵庫を開けて中身を確認するが…

「何もないな… しょうがない、コンビニでも行くか」
財布をポケットにつっこみ、鍵を持って部屋を出る。
外に出ると暗闇が広がり、見える光は車と、街灯。
秋風が背中に染みた。

コンビニはすぐ近くにある。
アパートから歩いて3分、道路の向こう側。
その近くにスーパーもあり生活…こと食事については困らなかった。
スーパーは8時で閉まってしまうから、
今の時間に食材を買うならコンビニしかなかった。

(コンビニは割高だから、あんまり利用したくないんだがなぁ…
 まぁいいかたまには。今晩と明日の分だけ買って、
 明日の帰りにスーパーで買い溜めしとくか)

まぶしく光るコンビニ店内で、お弁当をさっさと買って家路についた。


アカシアは気付いてなかった。
その姿を、暗闇の中からじっと見られていたということを。

「…見つけた。私の…」

静かで、綺麗で、機械のように冷たく、しかしどこか暖かい声。
そして声の主は闇に溶け込み、消えた。











○後書○

今回は短いね。楽に終わって良かった。
さて、今回は謎の声の主がやっと物語に絡んできましたが、
この声の主は今まで全く出なかったヒロインなのか!
もしくはセオリー通りに敵だったりするのか!
軽く妄想してもらえると嬉しいかぎりでございます(笑)

ちなみにバーチャロンのサントラ聴きながら書きあげました。
なんかイメージに合う感じがするんだよなぁ、バーチャロン。
バルのステージとか個人的にキテルと思うんですが、どうよ?



いやぁ、今回は短かったけど次が長いぞー(汗)
第3節
○冷たく、そして…○



自宅に着くと、家の鍵が開いているのが解った。
俺は出かけるときにちゃんと鍵をかけたはずだ。
いい加減な造りに見えて結構セキュリティー面ではしっかりしてるから、
泥棒でもないことも確か…だと思う。
だから多分、中には親父と遠藤貞子がいるんだろう。

一般的な8畳の部屋に、キッチンと風呂、トイレもついている。
駅から遠かったりしてあまり人気のないこのアパートの1号室が俺の部屋。
8部屋あるが、そのうち俺含め3部屋しか住人がいないのも特徴のひとつだ。
別に悪い物件ではないんだが、ちょっと交通には不便だとは思う。
住人が少ないのもそのせいだろうか。

ちなみに1階に住んでいるのは俺だけで、他の2人は2階。
なんでこんな配置になったのかは知らないが。


ドアの前で気分が憂鬱になるが、耐えなければいけない。
いつものようにドアを開けて中に入る。
ただいまは言わない。
部屋には、遠藤貞子しか居なかった。
心なしかイラついているように見えた。

嫌な予感がした。

遠藤貞子は俺の姿を確認すると、凄い勢いで迫ってきた。
そのままの勢いで掴みかかる。
その腕は、震えていた。
力の入れすぎなのか、俺の肩に爪が食い込む。

貞子「なんでお前はもっと早く帰って来ないんだい!」

アカシア「大学があるんだ。仕方ないだろ!
     それより手を離してくれ。爪が刺さって痛いん…」

貞子「お父さんが死んだっていうのに!!」



……え? なんだよそれ?



貞子「朝のニュースで見ただろう?
   父さんの勤めていた『夜叉グループ』のビルが爆発したの…」



知らない。なんだよそれ?



貞子「父さんはその時泊り込みで仕事をしてて…」

アカシア「やめろ」

貞子「父さんがどんな仕事をしているのかは、具体的には知らないけど…」

アカシア「もう喋るな」

貞子「…」

アカシア「…そうか…死んだか…ハハ」

貞子「! 何がおかしいの!?」

アカシア「これで俺とあんたは赤の他人ということだな」

貞子「!?」

アカシア「何の関係もない…ハハハ。
     あんたの命令に従うことも、殴られるいわれもないんだ!」

貞子「な…」

アカシア「最高だ! 不幸の元凶から、俺はやっと解放されるんだ!」

貞子「それが育ての親に対して言う言葉なの!?」

アカシア「親…? …くっ…ハハハハ!
     あんたを親だと思ったことは1度としてないさ!
     ましてや育てられたことすらな!」

貞子「アカシア…」

アカシア「あんたにその名前を呼ばれたくないな。
     昔から自分のことしか考えず、俺の気持ちを蔑ろにして…
     よくも今更俺の名前を言えたもんだな?
     貴様とかおまえとしか呼ばなかったあんたが!」

だんだんとエスカレートしていくのが自分でも解る。
俺は今…本気で起こっている…?
もしそうでなくても、自制が利かなくなっている事に変わりはないな。
長年の恨みをぶつけるように言う。

アカシア「他人がなんで俺の部屋に上がりこんでいるんだ?
     さっさと出て行け!」

貞子「…!?」

アカシア「消えろ! 俺の前に、二度と姿を見せるな!!」

首根っこを捕まえて、力任せに外に放り出す。
遠藤貞子の荷物も叩き付けるように投げた。

貞子「アカ、アカシ…!」

思いっきりドアを閉める。
鍵もちゃんとかけた。



これで…俺はもう、過去に縛られることはない。
でも何故か…

アカシア「良い気味だ…!」

口ではそう言っても、怒りによる勢いで追い出したせいか、
後味が悪かった。










○後書○

なんかやっと第3節に来ましたね。
本当にやっとって感じです。
まだ先は長いぜぇ…orz
ちまちまやっていこうと思います。


ちょっとした解説なんかもしましょうか。
アカシアの怒りがエスカレートし始めた原因のですが、
あれは名前が引き金になっております。

自分の名前にコンプレックスを抱いている彼ですが、
一番嫌いな人に一番嫌いな名前を言われたのですからね。
平静ではいられませんでした。
さらに遠藤貞子に名前を呼ばれたくない理由として、
アカシアの母親(本物のほう)が名付け親だというのもあります。
母を思うからこそ、気安く呼ばれたくないというプライドがあるのです。

無論、名前を馬鹿にされるとキレます。
嫌いでも唯一母の存在を感じられる、大事な名前なのです。

というわけで解説終わり。



えっと次回予告。
ついにメインヒロイン登場です!
そして今まで以上に長いです。確実に。
少なくとも70%増はあると考えてもらってよろしいです。
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ついに裏ブログまで…
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