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ブログ、蟹鍋の裏です。 誰がなんて言おうと裏です。 表には出せない卑猥なものから、 個人的に身内に見られると恥ずかしい読み物などを置いていこうと思います。 絵茶でハジケすぎた場合もこちらに。 たぶん更新頻度は少なめ。
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第1節
○日々、過去、捕縛○



2168年 12月

終業のチャイムが鳴り響く。
それと同時にバタバタと教室を後にする青年がいた。
教室を出て、まっすぐな廊下を全力でダッシュ。

生徒「うわっ! あっぶなぁ…」

教諭「君っ! ちょっとうるさいぞーっ!!」

先生「また高野木か…」

ちょうど教室から出てきた人とぶつかりそうになり、あわてて回避。
さっきまで受けていた授業の担当とは別の教諭に怒鳴られる。
親しい先生に呆れられる。
それはいつもの光景。

高野木と呼ばれた青年は、男にしては長めの髪をなびかせながら、
階段を二段抜かしで一気に駆け上がる。
息を弾ませながら屋上への扉を開けると、
よく晴れた空が広がっていた。

呼吸を整えつつ、あたりを見渡す。
大学の屋上にやって来る奴なんかそうはおらず、人影はなし。
真冬ということも拍車をかけているのだろうか。

高野木「舞は…やっぱまだ来てないか」

舞「もう来てるよ。あっくん」

頭上から声がした。何故頭上から?
不思議に思い見上げる。
ちょうど屋上に出てきたところの真上、
貯水タンクの根元に見慣れた幼馴染の姿。
仁王立ちでこちらを見ている。

高野木「おいおい危ねーぞ、舞」

舞「平気だって。あたしの運動神経知ってるでしょ?」

高野木「社交儀礼だ」

舞「ちょっと、せめて半分くらいは心配してよ!」

高野木「平気なんだろ?」

舞「ちぇっ…いいよいいよ、いいですよーだ」

舞いは不貞腐れながらも屋根の上から高野木のいる所まで
ピョンと事も無げに飛び降りた。

体は小さくて細いが、顔は綺麗に整っており、
短めの髪が活発そうな雰囲気にしている。
見た感じではとても可愛らしいが、
常人とは明らかに異なった点が一つ…

高野木「新しい義手の調子はどうだ?」

舞「うん、凄く良いよ」

腕から肩口にかけての、義手。
それも普通の義手ではない。
アストリウムを使用した特別製である。
人体との相性は良いが、ほとんど義手義足には使われてなかった。

発見された当初から、
義手義足などに使用する計画があったアストリウムではあるが、
大きな問題が一つあった。

舞「新型チャンバーが凄く小さくて軽いから楽だよ。
  普通の腕とほとんど変わらない大きさになったって」

チャンバーの存在である。
チャンバーとは2つのエネルギーを圧縮充填させ、
より大きなエネルギーにする装置なのである。
が、元々アストリウムと人体の相性は最高であったがために、
チャンバーの介入により熱量バランスが大きく崩れてしまったのだ。
今でこそ放熱量0のチャンバーが開発されたが、
最近までチャンバーは非常に大型だったのである。
もちろん、それなりに重量もあった。

舞「これ、左手とほとんど同じ感覚なんだよ。凄いよね!
  やっぱアンドロイドの技術が進んだからかな?」

高野木「バイオロイドが世に出始めたのも大きいんじゃないか?
    つい数年前までは漫画でしか見たことなかったのにさ」

二人して雑談に花を咲かせる。
穏やかな時が流れているようだった。

舞「あ、今日さ、どっか遊びに行かない?
  新型の性能を試す意味も兼ねてさぁ…」

舞は不敵な笑みで高野木に詰め寄る。

高野木(試すって…どうせまたパンチングマシンなんだろうな…)

舞「ね? いこ?」

しかし渋い顔でこう答えた。

高野木「悪い。俺、今日は早く帰らないといけないんだ」

舞はびっくりした顔で高野木を見ている。
まさか断られるとは思っていなかったのだろう。

舞「え…なんで?」

高野木「親父とババアが来るんだよ…」

それだけで舞は全てを理解し、眉間にしわを寄せた。
舞は知っているからだ。彼の胸の内を。

高野木「親父は良いとしても、ババアは最悪だ。
    正直、存在すら許したくない」

ひどい言い様だが、舞はそのことを否定しなかった。

舞「男の子でお母さんが嫌いな家庭って、珍しいよね」

高野木「あんな奴は母じゃない! 赤の他人だ!!」

叫んだ。
あれほど穏やかだった空気が、一変していた。

高野木「あいつは自分の面子が一番大事なのさ。
    自分のためなら平気で家族を捨てる…
    いっそのこと捨てて欲しかったのに!」

舞「あ、あっくん! 落ち着いて…」

高野木「…すまん。取り乱した」

舞「良いんだよ。…この話はおしまい!
  じゃ、そろそろ帰ろう。一緒にさ」

高野木「…ああ」

暗い気持ちを忘れようと、ドアノブに手をかける。
振り返ると舞の笑顔と、青い空。

高野木(話だけでこんなに頭に血が上ってくるなんて…)

格好悪い。高野木アカシアはそう考えていた。

アカシア(アンドロイドとして生まれてたら楽だったんだろうな…)

ひんやりと冷たいドアノブが手を通じて、
血が上った頭を冷やしてくれているような気がしていた。




○後書○

先日に続いて書き始めてしまいました。
多分この文章、拙者が描いてきたブログ記事の中で最長です(笑)
後々、もっと長くなります(何)
続き方が基本的に暗めですね。
わかってます。
でも物語自体は軽い感じで行こうと思いますので、
軽いのが好きな人は、せめて第1章が終わるまで…

さて、キャラについて解説でもしましょうか。

○高野木 アカシア
彼の本名は違うんですが、それはお話の中でってことで。
大して重要なことでもないんですが、今はまだ序盤ですから。
で、名前の由来になったのは皆様ご存知アカシアの花。
暗い過去を持つ、ちょっと口の悪い青年です。
身長176cmの4年制大学の1年。
サークルにも入らず、のんびりと暮しているようです。
割りと拙者に近い性格のキャラにしました。
動かしやすくなるので。

○羽鳥 舞
幼馴染キャラ。普通の女の子だと思ったら実は…?
とある理由からアカシアは彼女に頭が上がりません。
おつむが弱く、赤点女王(クイーン)という称号を持っています。
身長150cm、細身。
性格は真っ直ぐ。快活とした印象ですが、半分は空元気。
アカシア関連の事件が過去にある。

後書も長くなったね!
それでは皆様、このへんで。
次回もよろしく!
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